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母で主婦で会社員の中年のもろもろの記録

ピアノのこと

娘がいなくて時間を持て余して仕方ないので、近頃、毎日ピアノの練習をしています。
といっても電子ピアノでタッチがつらく、そろそろちゃんとしたピアノを買おうかなという考えも出てきました。
というわけで、ピアノのことを取りとめなく書いてみます。
ブログを書く時間もたっぷりあります。


娘がピアノを習い始めたのは4歳の春です。
ちょうど横浜に戻ってきて、保育園の年中に進級したタイミングで始めました。
ちなみにわたしも同じ歳でピアノを始めました。

娘の通う教室は、最初の一年、ピアノというよりも音楽教室のような内容で、ほとんどピアノには触りませんでした。
そのせいか、まだ曲らしい曲を弾けるレベルではないのですが、今年の発表会では、バッハのメヌエットト長調)を弾きます。
バッハなので、左手にも旋律があって、弾いてみると聴いた印象よりも難しい。
発表会は毎年9月の初旬です。


夏休みに長期間留守にするので早めに仕上げたく、5月に曲が決まってから、家ではかなりのスパルタ指導をしました。
譜読みが終わるまで、娘もわたしも、かなりキツかったです。。。
でも、娘はこの曲がとても気に入っていて、よく頑張りました。
必ず毎日。コツコツ。できたら褒める。
なんでもこれに尽きるのですが、自分のこどもを指導するのは本当に難しいです。
メヌエットについてはあらかた仕上がってから夏休みに入りましたが、娘が世話になっている実家には、現在エレクトーンしかありません。
一応、母が毎日弾かせてくれているようですが、どのような状態になっているのか、戦々恐々です。

さて、ここからはわたしの話です。
娘の家での練習をちゃんとみるようになったのは、この春、小学校入学からのような気がします。
そのせいで毎日すごく大変になりました。平日は宿題みるだけでもカツカツなのに…
わたしの母は音大の声楽家を卒業した元音楽教師なのですが、わたしの幼少期も、やはり母のスパルタ指導で毎日泣きながら練習していたことを覚えています。血は争えないなと思います。というかまあ、長女症候群とか、そのようなものかもしれません。


わたしがピアノのレッスンを継続したのは大学受験のころまでで、それ以降も手慰みに弾くことはありましたが、完全に弾かなくなってから20年近くは経過していると思います。
でも、娘の練習を指導するにつれ、自分も弾きたい欲求がつよくなってきました。お手本に弾いて聴かせる機会も増えてきましたし。

そこで最近、もう一度本気で練習を再開してみようと思い立ちました。
20年のブランクは大きく、指がまったく動かず、過去に弾いた曲が全く弾けずに愕然としますが、幸い、しばらく娘がいないので時間はあります。
電子ピアノではありますが、リハビリがてら地味な訓練を毎日続けていると、1週間ほどでかなり回復の兆しがみえてきました。
それでも昔の半分も弾けませんが、上達の嬉しさに加えて、音楽を奏でることの中毒的な快の感覚がよみがえってきました。
これはたのしい。わたしはやっぱりピアノが好きなのでした。
音楽はいいな、と、この歳になって心から思います。聴くのも気持ちいいけど、自分で鳴らすのはもっと気持ちいいです(はまれば)。


母はどうやらわたしを音大のピアノ科に進ませたい気持があったようですが、わたしは幼少期から一貫して練習が嫌いでした。
音楽科のある高校の見学などもしましたが、結局わたしは普通の高校・大学を受験しました。
その点に後悔などはまったくなく、ただ、とくに音楽の道を強要することもなく、またピアノをやめさせることもなかった母に、いまはとっても感謝しています。

今は仕事もあり、毎日十分な練習ができるわけではないですが、モチベーションを上げるためにピアノサークルにでも入ってみようかなと思っています。
ピアノは1人で弾くことが多い楽器ですが、連弾や2台ピアノ曲を合わせる機会があればいいなという思いもあります。
中学生のころ発表会で、ラフマニノフの2台のピアノのための組曲を弾きましたが、すごくエキサイティングな体験だったのです。
娘がちゃんと弾けるようになるまで続けてくれたら一緒に弾きたいな、と淡く妄想している曲もあります。モーツァルトの2台のピアノのためのソナタ(K.448)ですが、これは同じくわたしが発表会で先生と弾くはずだったのに、先生が飼犬に手を噛まれたためにポシャった曲です(文字通り、怪我のため)。
前述のラフマニノフ組曲は、別の生徒さんと弾くはずだった先生の第2ピアノが、犬のせいでわたしに回ってきたのでした。なつかしい。

まあ、娘が戻って新学期になれば、ピアノサークルどころではないのですが、弾こうと思えばピアノは一生続けられます。
わたしは仕事にそれほど熱意を持ったこともなく、趣味らしい趣味もなく、こどもがいないと時間も持て余してしまいます。
あと10年ほどは娘のことで忙しない毎日が続くでしょうが、その後の自分の生活の空虚さが想像できて、今からとても心配です。
なので、ピアノが老後のたのしみのひとつになればいいな、とも思っています。

長くなりましたのでこの辺で。
娘の留守中に、いくつかピアノサークルを見学できたらいいなと思っています。ピアノの購入についても調べてみます。