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母で主婦で会社員の中年のもろもろの記録

カトリックのミサ

ローマ教皇が来日されていますね。

実はわたしは一応カトリック教徒で、一応というのは、洗礼を受けて名簿に載っているだけの幽霊信徒とでもいうようなものだからで、ここ10年以上、教会には年に一度、クリスマスミサにしか足を運んでいません。

今回の来日のこともまったく知りませんでした。カトリック中央協議会は2ヶ月以上前にアナウンスしていたので、当然教会ではお知らせがあったことでしょう。

明日の東京ドームのミサはYouTubeでLive配信されるそうですが、カトリックのミサは、参加したことのない方には独特に映るのではないかと思います。日本ではあまり触れる機会がないと思うので、興味本位にちらっと観てみる人もいるかもしれませんよね。

教皇ミサは事前申込み制の抽選で、日本で教皇のミサに与るなど一生に一度でしょうから、カトリック信徒にとっては垂涎ものではないかと思います。でも、信者でない方が興味本位で応募して当選することもあるかもと、ふと思いました(ないかな…そんな人いないかな)。そういう方は、カトリックのミサがどういうものなのか、ちょっとでも予備知識を得てから参加された方がいいような気がします。

 当初わたしにはけっこう新鮮だったので、ちょっとミサというものの紹介をしてみようと思ってこの記事を書いています。

わたしは高校生の頃カトリックの洗礼を受けましたが、これはあまり一般的なケースではありません。カトリック教会の未成年者や青年の多くは、親が信者で、子どものころに幼児洗礼を受けています。そのため、幼少時から家族と一緒にミサに親しんでいるのが一般的です。

わたしが初めてミサに与ったのは高校1年生のときで、なにも予備知識がなかったので、あまりにもちんぷんかんぷんで、まったくついていけませんでした。カトリックの家庭でもなく、そういう学校に通っていたわけでもなく、まったくの単独行動だったので。

現在のカトリックのミサは、その国の母国語で行われることになっているので、日本では日本語で進行しますが、儀式的な側面がわりと強く形式的です。これはミサに馴れると麻痺するのですが、わたしはそう思います。

言語こそ各国で違いますが、毎週日曜の主日のミサの式次第は、全世界共通で予め決まっています。わたしには、この普遍性からくる安心感のようなものが好ましかったので、ちんぷんかんぷんでも毎週通うことが苦ではありませんでした。

一般的な主日のミサの所要時間はだいたい1時間強で、最初から最後までほぼ歌で進行します。聖書の朗読や司祭の説教などは聞くだけですが、全体を通して、皆で歌ったり唱和したりするパートが大半です。要所ごとの聖歌(キリエやグロリアなど)は、各教会で決まったものを歌うことが多く、その教会の信者は暗譜しています。だから知らないとついていけないのですが、数ヶ月通えば歌の順序も歌詞も全て覚えます。

ここまで書いていて、やはり見たことがない人には意味が分からないだろうなとますます思います。一般的な主日のミサの式次第を書き留めておきます。

「歌」とつくもの以外も、大半が決まった音程で伴奏とともに唱和されます。「主はみなさんとともに」「また司祭とともに」「アーメン」などの、何度も繰り返されるかけ合いも同様です。朗読と説教は聞くだけ。

明日の教皇ミサはこれとは異なる部分があります。

 

  • 開祭

入祭の歌→入祭のあいさつ→回心→あわれみの賛歌(Kyrie=主よあわれみたまえ)→栄光の賛歌(Gloria=天のいと高きところには神に栄光)→集会祈願

 

第1朗読→答唱詩編→第2朗読→アレルヤ唱→福音書朗読→説教→信仰宣言→共同祈願

 

奉納の歌→献金→パンを供える祈り→葡萄酒準備→カリス(杯)を供える祈り→清め→奉納祈願→叙唱前句→叙唱→感謝の賛歌(Sanctus=聖なるかな)→第二奉献文→記念唱(第二奉献文)→栄唱

 

  • 交わりの儀

主の祈り→副文→教会に平和を願う祈り→平和のあいさつ→平和の賛歌(Agnus Dei=神の子羊)→拝領前の信仰告白→拝領の歌→聖体拝領→拝領祈願

 

  • 閉祭

お知らせ→派遣の祝福→閉祭のあいさつ→閉祭の歌