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母で主婦で会社員の中年のもろもろの記録

国家公務員

人事院が国家総合職の合格者数を発表、という記事が流れてきました。

1,717名、出身大学別の内訳は多い順に東大249, 京大131, 早大90, 北大69,  

だそうです。 

官僚といえば薪さんを連想するわたしです。薪さんの入庁までの経緯についてはいろいろと妄想を膨らませておりましたが、ここに来て俄かに官庁訪問に興味が湧いてきました。ちょっとググってみると、これ独特のシステムでおもしろいです。 

わたしの弟(次男)は地方公務員ですが、国家総合も一次試験は通っていたと最近知ってびっくりしました(弟は三十路ですが、新卒で民間に就職して2年で脱サラして1年勉強したので、既に国Ⅰではなかった)。彼は地元を離れる気がなかったので、中央省庁の行政職はそもそも選択肢になく、二次は受けていないそう。他にも家裁調査官とか運輸局とか色々受けていたようですが、5,6件合格して最終的に選んだのが地元自治体のようです。まあ、国家総合は一次通っただけでは何ともなりませんが、官庁訪問はやってみて欲しかったな!と今になって思います笑。あまり情報がないので、実態がよく分からないのです。 

で、官庁訪問体験記のようなものをネットで漁ってみました。詳細なものはあまり見つけられませんでしたが、大体のルールは分かりました。 

2週間が第1クールから第5クールまでに区切られ、

1…水木金、2…月火水、3…木金、4…月、5…

内々定を出すようです(今年は全然違う)。訪問は1日1省庁、1クールで同一省庁を複数回訪問するのは禁止。なので一省庁への訪問回数は最大5回。各クール初日に第1志望を訪問するのがセオリーのようです。待合室のような場所に集められて待機しつつ、ランダムに呼ばれて面接を繰り返し、不合格が決まった時点で帰され、その日の最後まで残され「次のクールも来て」と言われたら1クール突破、らしい。1日の面接回数は、ケースバイケースのようですが多いと6,7回で、 拘束時間が長く、朝イチから下手すると終電まで。短期決着で効率的ですが、ヘトヘトだろうな…と思います。学生もですが、職員も業務中に対応するので大変。でもここで偉い人に会えると、政策について深い話を聴けたりすることもあるようです。

5大省庁と呼ばれるのが財務、警察、外務、経産、総務で、これら人気省庁は、東大生や席次上位者以外が敬遠してしまい、むしろ訪問者数はそれほど多くないのだそうです。 

体験記などを読んだ感想ですが、希望の省庁に内定する人は、やはり総じて真面目で真剣。論理的思考力や情報処理の速さなどは、相手も賢いのですぐに見極められると思いますが、なにより、国民と国益に貢献したいという熱意、そのためにどのような政策分野で自分がどのように役立つかの分析、などが明瞭でないと採用されないんですね。まあ、就職活動とはそういうものですが。。。わたしはサボったクチだったので、そのような学生さんは本当に尊いと思います。とくに官僚の場合、省庁にもよると思いますが、もはや民間の比ではないブラックな労働環境や、メディアや世論の八つ当たりに近いバッシング、頭の鈍い議員に強いられる理不尽etc…に耐える覚悟を予め備えていなければなりません。給料も学歴と労働内容に全く見合わない。それらの悪条件を忍ても、ということですから、その高い志を心の底から応援します。というかいち日本人として縋るような思いです。頼むからがんばって。

 警察庁に内定した方の感想に「安心安全を守るという不変の価値」という一文がありました。総合職や一般職は、都道府県警察とは異なり、官庁訪問で比較検討して志望を固めるのだろうから、そもそも警察志向は薄いのでは、と想像していましたが、むしろ逆かもしれません。固い信念なくしては受け入れられない省庁であることが伺えました。薪さん…と萌えたことは言うまでもありません。以上。